真ホヤの赤ちゃん(幼生)は、オタマジャクシのような形をしています。

真ホヤの赤ちゃん(幼生)
▲ 真ホヤの放卵放精〜受精卵〜ふ化するまで

真ホヤの赤ちゃん(幼生)を見たことはありますか?私たちがよく目にする成体からは想像もつかない、オタマジャクシのような形をしています。実は、ホヤはオスとメスの区別がない「雄雌同体(しゆうどうたい)」。ひとつのホヤが体の中にオスとメス両方の機能を持っていて、精子と卵子を海中に吹き出します。

さらに、ホヤの種類によって、一個体で受精するタイプと、受精しないタイプに分かれます。南三陸で生産されている「真ホヤ」は、一個体では受精しないタイプ。ひとつのホヤから精子と卵子を出しますが、受精するのは必ず別の個体が出した精子だけ。きちんと見分けて受精しているって、神秘的ですね。一体、どうやって見分けているのでしょう。

受精卵から生まれたホヤの赤ちゃんはオタマジャクシのように泳ぎ回り、成長に適した環境を探します。その後、岩場や岸壁に固着し、その場で変態していくのです。おもに植物プランクトンを食べて育ちます。